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COLUMN
2020.12.25
スケルトンオフィスとセットアップオフィスの違いは?メリット・デメリットを解説

オフィスの開業や移転を検討する際、デザインにこだわったオフィスにしたい場合は「スケルトンオフィス」とよばれる物件を借りて内装の工事を行います。しかし、当然のことながら工事やデザインのためのコストがかかるほか、工事が完了するまでオフィスでの仕事ができません。
このような悩みを解決してくれるのが「セットアップオフィス」とよばれる物件です。スケルトンオフィスとセットアップオフィスの違いやそれぞれのメリット・デメリットを詳しく解説していきます。
スケルトンオフィスとは
スケルトンオフィスとは、天井や床、壁などの内装が一切なく、建物の骨組みや躯体だけの状態になっているオフィス物件のことを指します。
スケルトンの物件は飲食店や小売などの店舗物件に多く見られますが、一部のオフィス物件もこのように内装がない状態で貸し出し、入居者が自由にデザインできるようになっています。ただし退去の際には、入居時と同じスケルトンの状態に戻す必要があります。
スケルトンオフィスのメリット/デメリット
スケルトンオフィスを借りる場合、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
スケルトンオフィスのメリット
まずはスケルトンオフィスの3つのメリットをご紹介します。
自由なデザイン・レイアウト設計が可能
スケルトンオフィスの最大のメリットは、オフィスの内装やレイアウトを自由にカスタマイズできること。
たとえば、天井をあえてむき出しの状態にすることで開放感のある空間を実現したり、またミーティングルームや休憩用のスペースを自由に配置したり。こうしてデザインやレイアウト設計にこだわることで従業員の満足度が高まり、モチベーションを向上させる効果も期待できます。
設備の導入や管理がしやすい
スケルトンオフィスの場合、内装はもちろん、オフィスに欠かせない設備も一から設計が可能です。たとえば通信回線やパーティション、照明、空調設備など、必要な場所に必要な分だけ自由に設置することができます。
物件のイメージを刷新できる
一口にオフィス物件といっても、純粋なオフィスの他に店舗兼オフィスなど使用方法はさまざまです。スケルトンオフィスであれば、以前の入居者がどのような形態でオフィスを使用していたかに関係なく、物件のイメージを大幅に刷新することができます。
スケルトンオフィスのデメリット
次に、スケルトンオフィスの3つのデメリットをご紹介します。
内装工事に高額なコストがかかる
デザインやレイアウトの自由度が高いことは、同時にデザインや内装工事に高額な費用がかかることも意味します。入居時の内装工事はもちろんですが、退去の際にも原状回復工事が必要になるため、凝ったデザインやレイアウトであればあるほど、移転にまつわるコストも高額になります。
工事が完了するまで時間がかかる
スケルトンオフィスの場合は内装工事が完了するまでに時間がかかるため、その分実際にオフィスに入居して稼働を開始するのも遅くなります。オフィスの広さや設備の内容にもよりますが、工事に要する期間は1〜3ヶ月程度。そのため、計画的なオフィス移転準備が必要です。
デザインによっては使い勝手が悪くなる
例えばコンクリート打ちっぱなしや天井がスケルトンになっているデザイナーズオフィスに憧れ、スケルトンオフィスを選ぶケースも多いでしょう。しかし、実はこのようなデザインのオフィスは空調効率が悪くなる可能性が高いのです。
デザインの自由度の高いスケルトンオフィスですが、見た目だけにこだわって自由に設計してしまうと実用性に影響が出る場合があるので、注意が必要です。
スケルトンオフィスの注意点
スケルトンオフィスを契約する場合、どのような点に注意して選ぶべきなのでしょうか。今回は3つのポイントに絞って解説します。
内装費用を確認する
スケルトンオフィスを契約する際、最も気になるのは内装工事の費用です。物件の内装とは一般的に壁や天井、床を指しますが、この他にもオフィスの場合であれば通信回線やパーティション設置などの設備工事や電気工事も含めた費用を確認しておく必要があります。
オフィスの広さによって多少の開きがありますが、一般的にスケルトンオフィスの内装工事費用は坪単価10〜15万円程度が相場とされています。できるだけ内装工事費用を抑えるためには、同じ条件で複数の工事会社から見積もりをとることが大切です。
原状回復費用を確認する
スケルトンオフィスを借りた場合、退去時には入居時と同様のスケルトンの状態に戻す必要があり、この原状回復工事にかかる費用は、坪単価で8〜10万円程度が相場とされています。
物件によって原状回復義務の範囲や条件は異なるため、あらかじめ原状回復についての契約内容をよく確認しておくようにしましょう。また原状回復工事も内装工事と同様に、複数の工事会社から見積もりをとることで費用を抑えられる可能性があります。
レイアウトプランを考える
スケルトンオフィスは内装や設備、備品などが一切ないため、内見の時点では広く見える傾向があります。しかし、実際に内装工事を行い、デスクやチェア、キャビネットなどを配置してみると、当初の印象よりもかなり狭く感じてしまうことも少なくありません。最悪の場合、必要な数の備品がオフィス内に入りきらないことも考えられます。
このような事態にならないよう、物件を選定する際は入念にレイアウトプランを検討しておく必要があります。
まずは備品の数や配置を検討しながらゾーニングを行い、人が行き来しやすいように動線を確保しておくことが重要です。またOA機器やオフィス家具も、早いうちに決めておく必要があります。
レイアウトプランは業務効率にも大きく影響するため、特に入念に計画をたてておかなければなりません。以下の記事でも詳しく解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。
【オフィス移転チェックリスト】 移転の流れややること、注意点を解説|そのまんまオフィス
セットアップオフィスとは
オフィスに必要な設備や機能があらかじめ備え付けられている物件を「セットアップオフィス」といいます。
セットアップオフィスは壁やカーペット、天井などの内装工事が完了していることはもちろん、物件によってはデスクやチェア、キャビネットなどのオフィス家具まで揃っている場合もあります。
セットアップオフィスのメリット/デメリット
オフィス物件選びで後悔しないためにも、まずはセットアップオフィスのメリットとデメリットを抑えておきましょう。
セットアップオフィスのメリット
まずはセットアップオフィスの3つのメリットをご紹介します。
オフィス移転費用を抑えられる
セットアップオフィスの最大のメリットは、オフィス移転の初期費用を抑えられること。
オフィスのデザインやレイアウトを一から設計する必要がないため、条件にマッチする物件を見つけることができれば、デザイン設計やさまざまな工事、設備購入などにまつわる費用を大幅に削減することができます。
短期間で入居が可能
申し込みから実際に入居するまでの期間を短縮できることも、大きなメリットといえるでしょう。
スケルトンオフィスであれば内装工事に数ヶ月を要するのが一般的ですが、セットアップオフィスであれば最短の場合ネットワークや電話回線の工事を行うだけですぐに入居、稼働開始できます。
内装工事業者との打ち合わせや準備が不要
スケルトンオフィスの場合、デザイン設計や内装工事などについて工事業者との入念な打ち合わせが必要であり、多くの時間や労力を費やすことになります。しかし、セットアップオフィスの場合はこのような準備も必要ありません。
セットアップオフィスのデメリット
次に、セットアップオフィスの3つのデメリットをご紹介します。
デザインやレイアウトの自由度が低い
セットアップオフィスの物件はレイアウトやデザイン、広さなどが千差万別で、必ずしも理想とするデザインやレイアウトが全て備わっているとは限りません。内装工事が不要であることは大きなメリットである反面、その分オフィス設計の自由度は低くなります。
条件に合う物件が必ず見つかるとは限らない
立地条件が良く広さやレイアウトも申し分のないセットアップオフィス物件は人気が高く、すぐに契約者が決まってしまう傾向にあります。
セットアップオフィスは一般の物件に比べて物件数が少ない上、特に3月から4月にかけての時期はオフィス需要が急増するため、良い物件に巡り会えるかはタイミングに左右されてしまいます。
必要な設備が揃っていない場合がある
オフィスに必要なミーティングルームやパーティション、給湯室などの設備の有無は、物件によって異なります。従業員数に対してミーティングルームの数が少なかったり、パーティションが設置されていなかったりした場合でも、レイアウト変更や追加工事が容易にはできない場合もあるため注意が必要です。
セットアップオフィスの注意点
続いて、セットアップオフィスの契約をする場合に注意すべきポイントを解説します。
賃料を確認する
セットアップオフィスの賃料は、通常の物件やスケルトンオフィス物件よりも高めに設定されているケースが多くなっています。長期にわたって入居する前提で考えると、工事費用を含めてもスケルトンオフィスのほうが安く済んでしまう場合があるため、必要コストを比較しながら検討することが重要です。
使いやすいデザインか、広さは十分か確認する
セットアップオフィスはスケルトンオフィスとは異なり、原則として契約後に内装工事や設備の追加などはできません。そのため、契約の時点でデザインやレイアウト、必要な機能は備わっているか、従業員数に対して広さは十分に確保されているかなどを入念に確認しておく必要があります。
【徹底比較】スケルトンオフィス/セットアップオフィス
スケルトンオフィスとセットアップオフィスについて、メリットとデメリットをそれぞれご紹介してきました。それぞれのポイントをあらためて整理してみましょう。
メリットデメリット一覧表
スケルトンオフィスとセットアップオフィスのメリット・デメリットをまとめてみました。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
スケルトンオフィス |
|
|
セットアップオフィス |
|
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デザインにこだわるならスケルトンオフィス
オフィスの開業や移転の予算にある程度余裕があり、デザインへのこだわりが強かったり、どうしても取り付けたい設備があったりする場合はスケルトンオフィスが最適といえるでしょう。またオフィス家具や備品について他人が使ったものに抵抗がある場合も、スケルトンオフィスのほうが安心です。
デザイン性とコスパを両立するならセットアップオフィス
一方、オフィス移転の初期費用をなるべく抑えたい場合や、一日でも早く事業を始めたい場合には、セットアップオフィスがおすすめです。業者との打ち合わせや大掛かりな工事なしで入居、稼働開始できるため、スピーディーなオフィス移転が実現できます。
また、セットアップオフィスにはデザイン重視のおしゃれな物件も多数あり、デザイン性とコストパフォーマンスを両立したい方に最適と言えます。
まとめ
内装がなくコンクリートが剥き出しの状態になっているスケルトンオフィス物件と、内装や設備があらかじめ備え付けられているセットアップオフィス物件について、それぞれのメリット・デメリットや注意点をご紹介してきました。デザインを一からつくりたい場合はスケルトンオフィス、デザインにこだわりつつ、費用や手間を抑えたいならセットアップオフィスがおすすめといえるでしょう。
居抜きオフィスやセットアップオフィス業界のパイオニアである「そのまんまオフィス」では、豊富なセットアップオフィス物件を扱っています。オフィスの開業・移転費用を抑えつつ、デザイン性の高いオフィスをお探しの方は、ぜひ一度「そのまんまオフィス」へご相談ください。
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